矢津久良のひとりごと。

気ままに、のんびり。

カーリング女子で焼こうとするメディア 〜情報の空焼きループ添え〜

オリンピックですごい成績を修めた!

と思ったら、

もう

 

カーリング女子が嫌い」

 

とかいう意味わからん盛り上がり方を見せている

一部メディアやSNS

 

・・・まさかそれ、鵜呑みにしてないですよね。

 

 

 

どのように手に入れている?

皆さんは普段、お買い物をしたり、

お喋りをしたり、お仕事をしたり、

のんびりしたり・・・。

 

色んな時間の過ごし方をすると思います。

 

人間、暇な時間ができたり手持ち無沙汰に

なったりすると、何か自分にとって刺激になる

ものを求めるのは仕方のないことです。

 

 

だって、にんげんですから。

 

そして手軽に入手できる刺激といえば、

ネット上に溢れている新しい情報です。

 

 

あなたは普段、

どんな風に情報を仕入れていますか?

 

 

紙のもの、電子機器のもの、自然の有り様など、

情報は近くにたくさん散りばめられていますよね。

 

それらをどう拾い、どう生かすかは自分の一存です。

 

でも、

その判断をめんどくさがってしまうと、

 

「あれ?あのサイトではあぁ言ってたのに違う?」

「このやり方で合ってるはずなのに!」

「そんなこと、どこにも書いてなかった・・・」

 

と、面倒事やストレスになっているばかりか、

「結果的に自分は何も得られていない!?」

なんてことになっていることも。

 

 

今回は、

そんな風に情報に振り回される原因を少しでも

減らせるようなお話をしたいと思います。

 

 

受け身の情報は幅広く取り入れて

誰にでも、基本的な情報収集源があります。

それはスマホや新聞、雑誌のほかにも、

ラジオの人もいれば、空を見る人もいます。

 

何かわからない言葉があった時、それを

ネットの翻訳ツールで訳す人もいるし、

周りの人に聞く人もいます。

もちろん、紙の辞書で引く人も。

 

では、ニュースはどうでしょうか。

 

テレビやSNSで新しい情報を手に入れても、

その正誤がわかるのは当事者だけです。

 

「切り取り方が違えば見え方も変わる」

このことは、常に頭の片隅に置いておくべきです。

 

同じ「ニュースの内容を知る」という行為でも、

1つの媒体からのみで知ろうとするのか、

複数の媒体から知ろうとするのかで、その

質が大きく変わってくることがあります。

 

 

カーリング女子と同性アレルギー

彼女たちの活躍は、メディアを通して日本中に

知れ渡りました。

 

そしてそのアイデンティティも同時に

知れ渡ったことで、様々な影響が出ています。

 

特にSNSで広がっているのが、

カーリング女子が嫌い」

という潮流です。

 

この始まりは女性の”女”性にあります。

おんなのさが、と言うとなんとなく想像が

つくかもしれませんが、よく言われるのが

女は嫉妬深い(妬み嫉み僻みが酷い)

というもの。

 

女性は男性よりも感情的に揺さぶられ易い

傾向があり、そのせいで、しばしば同性に対して

過敏な反応(同性アレルギー)を示すことがあります。

 

今回の場合は、

 

・競技をするのにネイルなんてありえない

・もぐもぐタイムとかふざけている

・方言が子どもに感染る

 

この3つが主だった「同性アレルギー」です。

 

同性アレルギーは自分だけならどうにかこうにか

収束するものですが、それがSNSのように

多数決的な性質の強い場所でたくさん集まると、

途端に集団感染を起こしてしまうのです。

 

なぜなら、

「その憧れが嫉妬に変わっているのは

自分だけじゃないという事実」が

「まるでその空間では一般論かのように

溢れかえって同調と共感の嵐を起こしている」

から。

 

今回の場合は、

目を引くニュースがひと通り済んで日常に戻り

つつある今、偶然メディアに露出した彼女たち

(成功した今一番輝いているヒロイン)がまさに、

同性アレルギーの格好の的になってしまった、

というわけです。

 

 

同性アレルギーとメディア

メディアは常に、

新しくて・盛り上がって・面白いもの

を求めています。

 

特に盛り上がる事に対して非常に貪欲で、

手段を選ばないこともしばしばなのは

言うに及ばず、でしょう。

 

そう、メディアは

「発信したことが盛り上がればOK」なのです。

注目されて広がってくれさえすれば、それで

多少の火事になってもダメージにならないんです。

 

だから最近のまとめサイトや悪質な記事のブログが

炎上しても悪評を受けても続いているんです。

(もちろん、正当な情報収集と質の良い記事で

きちんと運営されているサイトやブログも

ちゃんとありますし、そういう場所は常に

相応しい評価がなされています。)

 

 

で、

運営が続いていてもなかなか見つからないのが

「面白いニュース」。

 

取り上げて記事にすれば、その分記事にできる

話題は減ります。

 

人気の内容はどこででも取り上げるし、

周りと同じことをしているのでは注目度が

分散してしまって伸び悩む。

 

だったら何か大きな、ここでしか見られない

情報を!

 

・・・という時に出来上がるのが

同性アレルギー焼きです。

 

話題がないなら作ればいいじゃない。

多少乱暴でも、それが「世間の一定数が

支持することば」であれば、嘘ではないから。

 

というわけで女性の”女”性が露出している

SNSから情報をコピペあるいは引用するのです。

 

人の褌で相撲を取るふりをして、なんと実際には

土俵の外から野次を飛ばしてカメラを回している

・・・そんな地獄です。

 

まとめサイトや記事で取り上げている情報元を

見てみれば、普段から(カーリング女子に限らず)

色んなものをやり玉に挙げているのがわかって、

それはそれである意味面白いメディアとして

機能しているのがわかるかと思います。

 

そこが、女性の傾向として挙げられ易い性質を

有形化したある種文化的なメディアのための

情報収集源となっているわけです。

 

そしてそれをまとめたメディアを見れば、

1つの媒体からしか情報の内容を見ない人なら

 

カーリング女子はそんなに悪い奴らなのか」

 

と、感化される可能性が十分にあるのです。

 

すると、その過激な情報の提供元に対して

信用できると判断してしまうため、「次も

新しい情報があったらこの媒体から見よう」と

するようになります。

 

そうやって、情報をみる人を「刺激的で感情を

揺さぶられる媒体の中毒」にすることで、

実は閲覧者は媒体の閲覧数を伸ばしているだけで

本質的には何も得ていないまま、という

情報の空焼きループにハマってしまうのです。

 

 

まとめ

同性アレルギーを燃料に閲覧者の知識欲を

刺激することで閲覧数を伸ばし、あたかも価値

がある媒体かのように見せかけている・・・

というのがネット上にある情報収集源の危ない

ところ。

 

しかしながら、情報の真偽や正誤を見極めるには、

相応の調査と収集が必要になります。

 

そのための情報収集源となる場所くらいは

せめて「安全地帯」であってほしいのですが、

そもそも情報を集めるのが人間である限り、

記録ミスもあれば、感性の違いもありますよね。

 

大事なのは、

「安全地帯」を確保しておくことではなく、

「安全地帯」かどうか確かめるのを忘れないこと

です。

 

なにも、地雷原に飛び込めとは言いません。

安全地帯にシェルターを作って引きこもれと

言っているわけでもありません。

 

ただ、

自分と周りとの差を鑑みながら、

情報を精査・判断すること、

そして

安全地帯の安全性を常に調べること。

 

この2つさえ気を付けていれば、

私たちが地獄の炎で空焼きされてしまうことは

ないと思うのです。

 

 

最後に

今回はたまたま、有名な人(たち)が突かれた

画面の向こうの話でした(冷たい言い方ですが)。

 

情報が広がるのを防ぐのは誰にとっても難しい

です。

しかし、情報に流されないように気をつけることは

意識するだけで誰にでもできます。

 

好きな形で好きな時に見られるからこそ、

より良い情報を、より正確に享受したいですね。